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日産の検査不正、人手不足が背景に

 日産自動車の工場で無資格者が完成車の検査を行い、その事実が長年隠蔽されていたことについて、同社が17日に国土交通省へ最終報告書を提出しました。

 報告書によると、長年にわたって不正が横行していた背景として、生産拡大と団塊世代の退職で人手が不足していたにもかかわらず経営陣がその問題を認識していなかったこと。それどころか、本社からはコスト削減のために人員を減らすように求められていたと言う事です。

 経営陣が現場の状況を全く把握していなかった、つまり現場を軽視していた。そして、丸投げされた現場が不正に手を染めるようになり、それが常態化していった、と言う事のようです。特にアベノミクスで円安が進み、生産が国外から国内に戻り、生産台数が増加していたため人手不足が深刻化、不正は全6工場の内5工場で行われるほどでした。

 また、資格を認定する社内試験でも、事前に試験内容を漏らす等の不正が行われていた事も判明。日産自動車における完成検査の制度自体が機能不全を起こしていた事が伺えます。

トヨタ、営業利益1.5兆円突破

トヨタ自動車が5日に発表した2015年9月中間連結決算(アメリカ会計基準)によると、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比17・1%増の1兆5834億円だったそうです。

売上高は8・9%増の14兆914億円で、8年ぶりに最高を更新、初めて14兆円を突破。税引き後利益も11・6%増の1兆2581億円と、こちらも3年続けて最高を記録しています。

国内市場や中国市場は低迷していますが、主力の北米市場で販売が堅調だったことに加え、為替相場が前年同期より1ドルあたり19円も円安になったことが利益を押し上げ、中間期としては2年連続で最高を更新し、初めて1・5兆円を超えました。

日本の自動車メーカーは比較的中国への依存度が低いので、中国市場低迷の影響は小さく、特に北米を主な市場とするトヨタは絶好調です。おまけにライバルのフォルクスワーゲンは排ガス不正で売り上げが急減していますから、販売台数世界一も当面守れそうです。あとは、アメリカの景気がいつまで保つのか、です。

ホンダ、太陽電池生産から撤退

 ホンダの10月30日発表によると、100%子会社で太陽電池システムの生産を手がける熊本県菊池郡大津町のホンダソルテックの事業を終了し、太陽電池の製造・販売から撤退。2014年春に事業を終了し、会社を解散する予定だそうです。
 これまで販売した太陽電池システムのアフターサービスは、ホンダグループのホンダ開発を窓口とし、引き続き同様のサービスを提供するという事です。

 ホンダソルテックは2006年に設立され、化合物系太陽電池の1つである「CIGS太陽電池」を独自開発、生産・販売してきました。2012年7月の固定価格買い取り制度が始まる以前はホンダのブランド力を生かし、ある程度のシェアを獲得していました。しかし、買い取り制度が始まると海外メーカーが低コストを武器に参入、競争力を失っていきました。

 海外のメーカーとは、主に中国のメーカーでしょう。中国メーカーの安売り攻勢で欧米の太陽電池メーカーもかなり被害を受け、破綻した所も少なくありません。しかも、ドイツの研究所の発表によれば、中国製や韓国製の太陽電池は耐久性に難があり、経年劣化によって発電効率が低下すると言うことです。どうも悪貨が良貨を駆逐しているようで心配です。