日産の検査不正、人手不足が背景に

 日産自動車の工場で無資格者が完成車の検査を行い、その事実が長年隠蔽されていたことについて、同社が17日に国土交通省へ最終報告書を提出しました。

 報告書によると、長年にわたって不正が横行していた背景として、生産拡大と団塊世代の退職で人手が不足していたにもかかわらず経営陣がその問題を認識していなかったこと。それどころか、本社からはコスト削減のために人員を減らすように求められていたと言う事です。

 経営陣が現場の状況を全く把握していなかった、つまり現場を軽視していた。そして、丸投げされた現場が不正に手を染めるようになり、それが常態化していった、と言う事のようです。特にアベノミクスで円安が進み、生産が国外から国内に戻り、生産台数が増加していたため人手不足が深刻化、不正は全6工場の内5工場で行われるほどでした。

 また、資格を認定する社内試験でも、事前に試験内容を漏らす等の不正が行われていた事も判明。日産自動車における完成検査の制度自体が機能不全を起こしていた事が伺えます。

JR西の歴代3社長、無罪確定

 最高裁判所第2小法廷(山本庸幸裁判長)は12日付で、業務上過失致死傷罪で強制起訴されたJR西日本の歴代3社長について、指定弁護士側の上告を棄却する決定をしました。これにより、3人を無罪とした一、二審判決が確定します。

 歴代3社長(井手正敬、南谷昌二郎、垣内剛)は、兵庫県尼崎市で2005年4月25日に発生した、JR福知山線脱線事故で不起訴処分となりましたが、神戸第一検察審査会は起訴相当」と議決。神戸地方検察局は再び不起訴とし、再び神戸第一検察審査会が再び起訴相当と議決し強制起訴されていました。

 検察官役の指定弁護士は、自動列車停止装置(ATS)の設置を指示しなかった注意義務を主張。第2小法廷は「事故当時、ATS設置は法的に義務付けられておらず、大半の鉄道事業者も整備していなかった」として、3人にATS設置を指示する注意義務はなかったと結論付けました。

 乗客106人が死亡した、国鉄民営化以降最悪の列車事故は、事故を起こした運転士も死亡しており、これで誰も刑事責任を追わないまま決着する事になります。

ブラック求人、罰則強化へ

 厚労相の諮問機関である労働政策審議会の職業安定分科会で、虚偽の賃金や待遇を示して求人をした企業に対する罰則を強化する方針が了承されました。

 虚偽の求人をした場合、現行の職業安定法では企業や担当者に対して懲役6カ月以下、または罰金30万円以下の罰則があります。しかし、公共職業安定所(ハローワーク)や民間の職業紹介会社を通じて求人を出した場合、虚偽の条件の仕事を斡旋した紹介会社への罰則しかありません。つまり、虚偽の求人を出したのは企業の側であるにもかかわらず、その企業に対しては一切罰則がないのです。厚労省が新たに出す職業安定法の改正案ではこれを改め、求人を出した企業も罰則の対象とする方針です。

 かつてはブラック求人なんて当たり前、会社、と言うか社会そのものがブラックでしたから。自分が勤めていた会社でも、平気で虚偽の内容を記した求人票を出していましたし、社長もその事に対して一切罪の意識がありませんでした。

 そんなブラック求人を取り締まるため、罰則を強化、給与についても残業代を除いた明確な金額を示すよう企業に義務付けると言うことです。